波浮に入港
9月6日 くもり後晴れ 北東の風 風力1(阿武隈独自基準)
0700、MMF出港。起きるのが遅れた。波浮だからと油断した。一応、風は北東だが弱い。メインセールだけをあげて機帆走で進む。雲の向こうから白い太陽が見える。海面はフラット。海流の影響はあまりなく、速度は平均して5ノット。視程はあまりなく大島は見えない。針路205度で、大島の東側を狙う。
0930、大島視認。
1150、風早埼正横。
パックご飯と焼き肉缶詰で昼御飯。
三崎-大島の海面はフラット
さて、計画通り波浮に入るか若郷まで伸ばすか。大島の東岸を進みながら迷う。正午の時点で若郷まで25海里。5ノットでも5時間。4ノットなら6時間超え。きょうの日没は1801。朝の遅れが口惜しい。迷って迷って波浮に入る。
建設中の東側外防波堤にある黄色灯標の見通し線を測る。竜王埼灯台との見通しが約335度。波浮港西側灯台との見通しが約235度。
港の外でセールを下ろし、港内でアンカーともやいの準備をしようとしてエンジンの回転数を下げたら警告音が鳴り響いた。いかーん。しかし、いまは入港準備が優先だ。警報を鳴らしながら係留場所を探す。
新しくできた岸壁は作業船が塞いでいて入れない。漁港北奥には実習船の大島丸がいる。漁港脇の岸壁に泊めようとしたら、奥に行くように指示された。大島丸の西側にスペースがわずかに空いているが、すでに一隻のパワーボートが槍付けで泊めている。さすが。「阿武隈」もアンカーの準備をしていたら、すぐ前を航行していたパワーボートが空きスペースのど真ん中に横付けした。ででぇー。
「阿武隈」は、その東隣にアンカーを入れる。こうなったら、狭い泊地のど真ん中に横付けした家族連れのスキッパーに、颯爽と槍付けするところを見せつけてやるっ。しかし、アンカーケーブルをクリートに固定して船首からひらりと岸壁に移ろうとした瞬間、アンカーケーブルに引っ張られた阿武隈は岸壁から離れてしまった。か、か、かっこわるーい。
その後、船の後ろと前とどたばたしたあげく、船体を思いっきり岸壁にぶつけて、とおりがかった高校生に「手づだいましょうか」と声をかけられるほどに、ぶざまな着岸だった。男子高校生、ありがとう。でも、脇でにやにやしながら見ているだけで、もやいをとろうともしない「あの」スキッパーの手前、意地でも一人でやりとげるぜっ(そんな大層なことじゃない。できて当たり前)。
1400、どうにかこうにか着岸終了。件のパワーボートスキッパーとその家族は、目の前の岸壁でBBQを囲んでいた。いや、ぶざまな私が悪いんです。でも、船乗りなら、もやいぐらいとってくれてもいいんじゃないかと思うのですよ。
セールをまとめ、デッキを片付けて、給油をして、エンジンを見る。冷却水は勢いよく出ている。回転数をあげると冷却水の勢いも増す、と、警告音が止まった。大丈夫だろうか。明日以降の航海計画を見直さなければならない。
ほっとセンターで風呂に入り、鵜飼商店でコロッケを買い、パックご飯と買ったコロッケで夕御飯。
明日の転針点と日の出日の入り、潮汐をホワイトボードに転記して2000、これを書いている。キャビンに汗で湿った衣服を干している。
巡航は季節を問わず「湿気」に悩まされる
2 件のコメント:
お疲れ様でした。
槍付けしようと狙った先に
引き波立てて横入りして
自分は横付け。しかも
舫いも取ろうともしない(>_<)
パワーボートがヨッティーに
嫌われる典型ですね。
セニョールさん、始めまして。IIbです。
コメントありがとうございます。
(スパム対策で認証方式にしているので、反映されるまで時間がかかってしまいました)
私が三崎で横抱きをお願いしたとき、思いっきりいやな顔をして断ってきたのは、初老のヨットオーナーでした。パワーボードやヨットという属性というより、結局は人次第ということなのかもしれません。
そういえば両者には、
・船が新しくてこぎれい
・ハイソな舶来ブランド艇
・クルーは家族
・船名がちょっと恥ずかしい
という共通項がありましたね。
コメントを投稿