阿武隈 twitter版

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    超微風でストームを揚げた

    12月27日 日曜 晴れ 北東の風 風力4
    1200、「阿武隈」上船。機関室のビルジをチェックすると、前回下船時より増えていた。量は5リットルほど。少なくない。漏水箇所は前回同様、冷却水ポンプ軸ハウジングの水抜き孔だ。ゴムシートで作った導水路の場所が悪かったようだ。
    風は北東でほどよい、と思ったら強風波浪注意報が発令されているという。これは意外。確かに艤装中に風を切る音が港を覆っていた。
    1240、出港。北東の風のおかげで海面はフラット。セイルはジブと1ポイントリーフメインの組み合わせを選ぶ。1250、帆走開始。本船航路の北側を西に向かう。風がどんどん落ちてきた。メインセイルのリーフを解除する。さらに風が落ちる。東に向かってクローズホールドにとっても進まない。
    おっ、これは先週「Barbarian」のメンバーから聞いた「超微風におけるストームジブの効果」を試すチャンスじゃないか。クローズホールドで走りながらヘッドセイルをストームジブに変える。その効果は……、うーん、特に目立って「スルスルスルー」と加速する感じはなかったが、それでも行き足は維持できた。しかし、対水的には前進しているはずなのにGPSの示す針路は西に後進している。潮に流されているらしい。1430、帆走をあきらめてエンジンを始動する。機帆走でMMFに1530、帰港する。
    「阿武隈」で初めてストームジブを揚げた。超微風で海面がフラットな状態でもハンクス仕様のヘッドセイルを交換するのに難儀した。ストームジブに交換する状況というのは、海況がかなり厳しいときになる。練習を重ねておくべき。
    解装し、ビルジ受けの導水路の位置を調整して、1630、下船。ハーバーマスターに車でバス停まで送っていただく。おかげで坂道を登らずに済みました。ありがとうございます。2009年はきょうが最後です。いろいろとお世話になりました。2010年もよろしくお願いします、と暮れの挨拶をするべきところを忘れてしまった。

    機関室にビルジあり

    12月20日 日曜 快晴 南西の風15メートル(剱埼灯台観測値)

    1030、三崎口到着。バスで見た三浦半島西海域は白波多数。1100、MMF到着。管理棟で「Barbarian」のメンバーと肩ふり。ストームジブの効果を質問すると、きょうの風でもストームジブをあげれば安定して鼻唄歌いながら走れるとのこと。でも、揚げるまでが大変だから、一人で出ないほうがいいとクギを刺される。

    超微風のときは、大きなヘッドセイルの代わりにストームジブをあげると、するするするー、と走り出すという。ちょっとでも風を感じたら、すぐにジェネカーかジェノアにチェンジするのが肝要。これは面白い話だ。今度試してみよう。

    1130、「阿武隈」上船。機関室を見るとビルジがたまっている。きれいな海水だ。グランドパッキンから漏水か?しかし、シャフト部分の床面は完全に乾いていて塩の跡すらない。ビルジを汲み上げて、エンジンを回す。冷却水ポンプの回転軸カバーに空いた水抜き孔から漏水しているのを発見した。1GMでよく聞くトラブルだ。この解決はポンプ軸のシールドを交換すればいいという。そのシールドを交換するには以前なめてしまったボルトを外さなければならない。おおぉ、困った。

    とりあえず、ペットボトルとゴムシートを組み合わせてビルジ受けを作成した。エンジンを回してテストする。エンジンを高速運転させると漏水が止まる。エンジンを低速回転にすると漏水が始まり、エンジンを止めたあともしばらく続く。急造のビルジ受けはエンジンの振動を吸収して壊れることなくビルジを貯めてくれた。当面は、これでしのぐか。

    エンジンにけりがついたところで、先週忘れてしまった両色灯に取りかかる。以前、テスターで配線の導通を調べたら問題なかった。腐食したコードのせいだと思っていたのに原因が分からなくなった。きょうは、ソケットの端子部分をやすりで削ってみた。地金の色が出てきたところで電球を取り付けると点灯した。結局接触不良だった。ずいぶんと遠回りをしてしまったなあ。

    天気は快晴だが風が冷たく、そして強い。キャビンを閉め、ストーブを焚いて昼寝。しかし、ストーブのガスが切れてしまった。きょうはここまで。1630、下船。最後に機関室をのぞいたら、またビルジが溜まっていた。げげ、どこから漏れているんだろう。エンジン本体か船体か。原因つかめず。次に持ち越し。

    エンジン整備はこのへんで

    12月13日 日曜 曇り 北東の風

    1230、「阿武隈」上船。いい風が吹いているけど、エンジン整備の続きをする。エンジンジングが固着して外れなくなったカバープレートをあきらめて、土曜日にYBMのコアタイムで「奇跡的」に調達できたカバープレートに交換する(通常ならば在庫として置いておくようなパーツでないとのこと。何であるのか分からないとは、コアタイムスタッフの言葉)。

    エンジンジングの交換でオルタネータを外したので、Vベルトも交換する。ベルトのテンションを調整、といっても、最も張った状態でオルタネータを固定する。ボルトの詰め付けは裏側(船尾側)で行うこと。

     続いてオイル交換。ああ、ポンプの排出側チューブがないっ。ペットボトルを抱えてポンプ本体に密着させる。ポンプで古いオイルを吸い出して新しいオイルを500ミリリットルずついれる。おおおっっと。オイルフィルタを交換するんだったー。入れたオイルを吸い出す。さーて、オイルフィルタを外すかな。のあー、パイプレンチで外れないぃぃ。当然ながら手回しもダメ。ええぃ、もういい。オイルを注入。ギアボックスのオイルも交換する。ギアボックスはエンジンを載せ換えてから初めて交換したんじゃないかな。

    エンジン整備に3週間かかったが、結局のところ、できたのはバッテリーターミナルの交換と、エンジンジングの交換、エンジンオイルとギアボックスオイルの交換、Vベルトの交換にとどまった。

    1630、下船。来週は海に出たいな。いかーん、両色灯直すの忘れていた。

    エンジン整備は続く

    12月6日 日曜 快晴 南西の風弱く

    1200、「阿武隈」上船。先週、原因が判明したバッテリーターミナルを新品に交換する。エンジン始動に問題なし。南西の風が緩やかに吹いていて、出港したくなったが、これからセイルをセットして帆走するには冬の夕暮れは早い。エンジン整備を続ける。

    Vベルトとエンジンジングを取り替えるため、オルタネータを外す。先週、KAZIシープラザで、30インチタイプのVベルトを調達できた。KAZI シープラザでは29、30、31インチの3タイプを用意している。どれもヤンマーの純正品とのこと。その新しいVベルトと外したVベルトを比較したら、長さも太さも変わらない。ただ、古いVベルトは耐久性が衰えているかもしれないので、ここは交換しておこう。

    エンジンジングのカバープレートを固定するボルトをゆるめ、外す前に、ジングを固定しているナットもゆるめておく。カバープレートを外してジング固定のナットを外す。ジングは2分の1程度まで溶けていた。ペンチでつまむとグズグズと崩れる。

    ジングをカバープレートから外そうとしたら、固着して動かない。ハンマーで叩いても、カバープレートの表裏を逆にしてエンジンに固定してペンチで回してもダメ。これは困った。カバープレートごと交換か。KAZIシー プラザに持ち込んで相談してみよう。あ、ついでにオートパイロットの修理もお願いしよう。くわー、来週もメンテナンスかー。

    このあと、燃料フィルタエレメントを交換しようとしたが、こちらもエレメントカバーが外れず断念した。

    結局、あとはインペラを取り替えて、この日の作業は終了。1630、下船。夕焼けがきれいだった。