阿武隈 twitter版

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    おぼろな海を帆走する

    4月18日土曜 曇り 南南西の風 風力3から4(阿武隈独自基準)

    1240乗船。1320出港。
    珍しく土曜日に「阿武隈」へ行く。厚い雲が全天を覆い太陽が見えない。MMFを見下ろしている風車は2つとも止まっている。しかし、わずかだがしっかりとした南風が顔に当たる。セイルを用意して出港する。

    出港したら、すぐ後にMACCAが続航してきた。すでにセイルをあげている。こちらも負けじとセイルをアップ、ジブとフルメインの組あわせを選んだ。左舷風下からMACCAがあっさりと抜いていく。すれ違いざまに、MACCAから「2ノットっ」と声がかかる。抜いていくMaccaが2ノットならこちらは1ノット半ばぐらいか。MACCAはぐんぐんと前を帆走していく。

    クローズホールドで南と西に向かう。微風時で苦手なクローズリーチからアビームでトリムを練習する。「阿武隈」にはウィンデックスがないので、クローズホールド時の針路をコンピュコースにとり、そこに示される方位で風の向きを得るようにしている(頭で計算するのがスマートなのだが)。

    1430から風があがってきた。1530、三崎港西側口を北に見る海域で反転。船速が4ノットを越える。風は程よく海面はフラット。こんな穏やかで心地よい帆走は久しくなかった。

    1600を過ぎると雲の切れ間から太陽が姿を現した。ますます風が上がってきて、クオーターリーでもセイルに風をとらえて帆走できた。1730帰港。「Doone」船長の支援をうけて係留。

    1800解装終了。スプレーをまったくあげていないのに、セイルがぐっしょりと濡れていた。1900下船。

    花曇りの海を航く

    4月5日 曇り 東の風 風力2から3(阿武隈独自基準)

    1130自宅出発
    1235三浦海岸駅着
    1250剣埼経由バスに乗る
    1330宮川町下車
    1340阿武隈上船
    1356エンジン始動
    1400出港

    予報では北から南に風が変わって、風は弱くなるときいていたが、昼遅くになってMMFについたときは、まだ北東の風が弱いながらも残っていた。でも、これからどんどん風が落ちて帆走はできない「はず」と考えて、セイルを用意せずに出港する。

    1520三崎港北条湾を経由して油壺へ。

    三崎港の北条湾をぐるりと巡って帰ってくるつもりだったが、三崎港を抜けて相模湾に出る。風が落ちると思っていたのに、東の風がしっかりと吹いてくる。風は冷えていて寒い。空には一面薄い雲がかかって銀色に輝いている。雲を通して白い太陽が見える。



    相模湾から油壺に向かう。湾から「YeeHaw!」らしきN240が出てきた。はるか前方を南下していく。油壺は静寂。山と水面の緑のなかに若葉の黄緑と桜の白がポツリポツリと佇んでいる。油壺ボートサービスを左舷前方に望みながら、1540油壺から反転する。






    油壺から相模湾に出ると、東の風が募ってきた。セイルを用意しておけばよかった。「阿武隈」にとって三崎港は「港内シフト」なので係船索もフェンダーもそのまま甲板においた状態でいる。でも、相模湾に抜けて油壺に向かうとなると、短いながらも「航海」扱いでないといけない。

    1640MMF帰港。白板に記録していた燃料残量によると、きょうの機走分で残り10リットルになった。増槽から軽油を移す。残り10リットルと思っていたら15リットルも入ってしまった。危なかった。帆走したときの出港帰港消費分を合わせて30分としていたが、1時間として計算したほうが安全かもしれない。

    1700下船。次の週末、11日と12日はどちらも所用で阿武隈にいけない。

    雨が降る前にMMFを脱出

    3月22日 日曜 晴れ 南西の風 風力13メートル(剣崎灯台観測値)

    0700起床。食欲がない。起きてすぐ出港できるように帆装を解いていなかったが、南西の風が強い。出れないこともないような気もしたが、寝不足もあって出港しないことにしてしまった。

    封筒型のしっかりした寝袋を使っているが、寝返りを打つと体にまとわりついて眠りにくい。同じタイプの寝袋を使っている船がほかにもあって、そこでは快適に眠れているという。毛布を何枚か用意して気温に合わせて使えば、もっとよく眠れるだろうか。

    雨雲の移動予想を見ると、昼前から強い雨が降ることになっている。その前に、MMFを出よう。強風下で解装をおこなう。風にあおられてセイルが舞う。キャビンに取り込んで船内で丸めてしまう。次回、畳み直すこと。

    0930下船。Princess Bay IIの船長と一緒に、宮川町のバス停から三浦海岸駅に向かう。バスのなかで、先日出版されたセイリングクルーザーによる日本周航の航海誌を紹介される。

    この本の著者は、航海の準備段階から航海中の記録、プレジャーボートに関連する意見を自分のWebページで公開している。そのWebページに書きためてきた内容をベースにして、一般の読者に向けた記述を大幅に加筆しているようだが、いまのところ購入する予定はない。

    この本の著者はYacht BBSや知り合いのブロガーを利用した巧みなプロモーションを展開している。この本を紹介しているブロガーやYacht BBSの投稿を見るとおおむね好評だ。そういう多くの反応を見ていると、自分の考え方や感じ方というのは実にマイノリティなんだなと思う。

    三浦海岸駅からPrincess Bay IIの船長と共に横浜へ。3月最後の週末は所用があって「阿武隈」に行かない。