阿武隈 twitter版

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    南西の風で港に籠る

    6月19日 土曜 曇り 南西の風17メートル(剱埼灯台観測値)

    日曜に所用が入って土曜日に港に行く。強い風が吹いて帆走には申し分なさそうだが、南西の風が吹き続くようなので、港口の波が気になる。

    MMF到着。管理棟前の岸壁から港口を偵察する。両側の防波堤に波が激しく打ち付けているが、港口の航路に白く崩れる波はない。だが、海面が大きく盛り上がって重そうな塊となって港内に侵入してくる。航路中央に大きな藻の塊が滞留。出港するかどうか判断に迷うところ。すでに、一隻のセイリングクルーザーが出港している。

    管理棟にいた漁船の船頭さんと話をする。MMF、というか宮川漁港港口の防波堤は外に広く開いた「ハ」の字になっているので、中央に開いた航路に海水が集中してしまうとのこと。「大きな藻の固まりがペラに絡まったらえらいことになるね」というアドバイスを聞いて出港をやめる。その海をよく知る経験者の助言は信頼できる。

    「阿武隈」上船。残っていたスパゲティを全部ゆでて昼食にする。味付けは塩だけ。腹が膨れたのでバースに横たわって昼寝。気が付いたら2時間も熟睡していた。そのまま、なにもせずにごろごろと過ごす。

    1700、下船。終始曇って薄暗く、南西の風は強いままだった。が、帰る間際に雲の間から太陽が銅色に輝いた。きょうはなにもしない、いい一日だった。

    梅雨入り前の海を帆走する

    6月13日 日曜 曇り 南の風 風力4(阿武隈独自基準)

    予報では、土曜日は晴れるが風が弱く、日曜日は雨が降るが風が吹く。風を取って日曜にMMFへ向かった。

    1230、「阿武隈」上船。南の風がほどよく吹いている。雨はまだ降らず、日が射してきた。ヘッドセイルにジブを選んで艤装。Bluetooth GPSとX02HTに導入した航海ソフト「Pathaway」でリンクを設定するがうまく行かず。時間が惜しいので1345、出港する。

    1400、ジブとフルメインの組み合わせで帆走開始。南の風を受けて間切って南下したのち、アビームで城ヶ島沖を西に進む。三浦半島を北上するか南西沖ブイを目指すか迷ったが、沖にズンズン出たかったので針路そのままで南西沖ブイに舳先を向ける。

    太陽が時折射す。風は強いが湿って重い。服装は上が化繊の長袖アンダーに木綿の半袖ポロシャツを重ねる。下はMUSTOのトラウザーをはく。これで寒くもなく暑くもなく。

    1500、南西沖ブイに到達。反転して東に進む。浪高く、バンチングを避けるため浪を斜めに割きながら進む。だんだんと雲が厚くなるが雨は降らない。海の色は黒々としているが波頭が白く崩れる寸前に青黒く光る。

    1700、MMF帰港。解装して1800、下船。増設タンクの軽油がなくなった。船内燃料タンクも残り少ない。

    なんとか家に着くまで雨が降らずにすんだ。翌日の月曜に関東も梅雨入りした。

    5月最後は雨中帆走

    5月29日土曜 雨 北東の風 風力3(阿武隈独自基準)

    5月最後の日曜は所用があるため土曜日にMMFに行く。1030、「阿武隈」上船。北東の風が冷たい。ヘッドセイルの選択に迷ったが、思ったより風が弱いのと、これから風が落ちる予想だったので、ゼノアをセットする。

    1130、出港。北東の風を受けてクオーターリーで南下する。雨はまだ降っていないが空全体に雲が重くのしかかっている。海面はフラット。遊漁船がいたるところで船団を作っているが、本船は遥か沖合いを航行するのみ。

    ジャイブすることなく南下を続け、本船航路の手前で遊弋する最南端の遊漁船を越えたあたりでヒーブツーして昼食を作る。栄町の生協で仕入れて塩漬けにした鳥モモ肉を焼いて、パンと一緒に食べる。

    食事を終えて帆走を再開したころから雨が降りだした。クローズホールドで北上と東進を繰り返す。往路はしっかりとした風に押されてズンズン進めたが、復路は風が弱まりジリジリと戻る。

    雨足は時に強まり、そういうときは視界が狭まって三浦半島がまったく見えなくなる。が、雨が一時的に上がると急に視界が広がり、灰色の空と海に挟まれて内房方面の緑がくっきりと見える。

    風は左右に振れて、そのたびにタックを繰り返す。雨に濡れた身体にクローズホールドで相対風速が早くなった冷たい北東の風が吹き付けるので、寒さがこたえた。10年ものムストーを着ているが、防水機能は限界らしく、いたるところから雨水が侵入してくる。そういえば、トラウザーは昨年夏の式根島巡航で破けたままだった。

    予定では、早めに帰港して明るいうちに帰宅するはずだったが、弱くなる北東の風でに這うようにMMFへ向かう。1730、帰港。解装して1830、下船。

    5月最後の日曜から所用で家を空け、所用を終えて帰宅した6月最初の日曜は洗濯で終わった。