阿武隈 twitter版

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    阿武隈twitter版をテスト運用

    twitterを仕事で使う必要に迫られて、練習用のアカウントを取得しました。

    こちら=>http://twitter.com/sail_abukuma

    そんでもって、練習で帆船「阿武隈」課業記録にも掲載できるようにブログパーツを組み込んでみました。いつまで続くかは未定。あまり考えずにひょいひょい入力できるので、素の自分が出てしまいそうで心配なり。

    すでに、twitter版で投稿しているように、使いやすいクライアントソフトと一緒に携帯電話で利用すれば、便利な航海日誌作成ツールになるのでは、と考えています。
    また、多くのプレジャーボードスキッパーで海象情報や港湾情報をリアルタイムで発信して、情報を共有できれば、かなり有益な情報になるのではないかと期待もしています。

    豪雨強風なのに船検

    10月26日 月曜 雨 北の風10メートル(剱埼灯台観測値)

    夜半過ぎから風が上がってきた。空気を切り裂く音がしてしばらくすると唸るような音とともに風が「阿武隈」をぐわんと揺さぶる。

    0500に目を覚ます。雨が甲板を勢いよく叩いている。これではキャビンから出られない。レトルトカレーとパックご飯で朝食。午前中はキャビンから出られず。薄暗くて本を読むのも辛い。X02HTで音楽を聴き、YouTubeの動画を見て過ごす。防滴タイプのBluetoothスピーカーは便利。「阿武隈」では航海中に音楽を聞かないが、デッキにおいて、電脳ナビゲーションのアラームを鳴らすのにも使えそうだ。

    クォーターバースに、ライフジャケット定員分、紅炎、吊り下げ式の全周灯と紅灯×2、黒球×3、黒円錐、消火バケツを並べる(救命浮環も並べておけばよかった)。脈絡なく思い立って、ロッカーの整理を始めてしまう。案の定、収拾がつかなくなった。古くて使えないロープ、ショックコード、デッキシューズを処分する。

    収拾つかない「阿武隈」にJCIの検査官がやってきた。備品と船検証、検査記録をチェック。それから救命胴着保管場所ステッカーと着用説明ステッカーの船内表示も確認する。船検証と検査手帳はお持ち帰りで週半ばに郵送するとのこと。着払いで500円程度。

    プロパンガスの使用について質問を受ける。大分前にカセットガスに切り替えたと説明する。プロパンガス使用船は、ガスボンベからコンロまでの配管で漏れがないかチェックする必要ありとのこと。実際にはその場で検査するのではなく、取り扱い業者による検査を行ったことを証明する書類(もしくは検査記録紙など)の提出が求められるとのこと。事前に説明がないと対応できないのではないかな? 申込用紙についていた説明にはなかったはずだ。

    1430、検査終了。検査官を見送るついでに管理棟に届いていた6本のフェンダーをピックアップして「阿武隈」にぶら下げる。収拾のつかないロッカーをなんとか整理する。スピンシート/アフターガイ、フォアガイをばらす。フォアガイはリーフ用ロープに転用する。

    1630、小降りになったタイミングでMMFを脱出する。栄町からバスに乗って三崎口へ。いかーん、脱出するのに気をとられて、台風20号対策を忘れたぁー。

    船検対応で港入り

    10月25日 日曜 曇り 北東の風

    1430、自宅出発。月曜日に予定している船検対応のため「阿武隈」に泊まる。三浦海岸で降りるつもりが寝過ごして三崎口まで行ってしまう。幸い、日曜夕方の三崎港方面はバスも道も空いていた。

    1630、「阿武隈」上船。明るいうちについて両舷灯の配線をチェックしようと思っていたが、すでに暗い。管理棟でハーバーマスターに保険の申込書を渡す。それから、月曜午前に荷物が届くことも伝える。

    午前中の雨はすでにやみ、風波ともに穏やか。ただ風が冷たい。キャビンも寒くてストーブを焚いた。レトルトのシチューとパックのご飯で夕食。

    忙しかった先週の疲れのせいか、何をすることもなく、2030には寝てしまった。タオルケットと毛布でも寒くない。夜半過ぎ、唸るような風の音を夢うつつに聞く。

    第1バッテリーを交換する

    10月18日 晴れ 南の風弱く、のち6メートル(剱埼灯台観測値)

    1050、三浦海岸駅到着。宮川へ行くバスは出たばかりだ。海辺のマックで時間を調整して1150のバスに乗る。宮川町まで満席。久しぶりにまるよしで昼食をとる。

    1300、「阿武隈」上船。第1バッテリーを交換する。狭いスペースで太いコードを取り回すのに苦労する。第1バッテリー取り付け終了後、エンジン始動。問題ない。

    作業中、いっしょにダメになったと思っていた第2バッテリーの端子をペンチで誤ってショートさせたら火花が散った。管理棟に持ち込んでチェックしたら充電状態だった。ん? 先週、エンジンを始動できなかったのは第2バッテリーを接続していたときだ。配線がダメになったか。

    船に戻って、第2バッテリーを第1バッテリー系統のコードに接続する。エンジン始動問題なし。第1バッテリーを第2バッテリー系統のコードに接続してエンジンを始動する。お、問題ない。配線も大丈夫か。最後に第2バッテリーを第2バッテリー系統のコードに接続してエンジン始動。おおお、動いた。

    ここまでの作業では、デコンプ状態でエンジンを始動していた。試しに第1バッテリーを接続して圧縮を有効にしたままエンジンを始動する。「きゅりゅん」と回りかけてエンジンが沈黙。先週の症状が再現した。すぐに始動を試みてもダメ。5分ほど時間をおくとエンジンが始動する。供給電流が足りないのだろうか。とりあえず、エンジン始動はデコンプで行うこと。

    14時すぎから南風が上がってきた。一時は「10メートル超えてんじゃね」と思うほどだったが、剱埼灯台の観測値は6メートル程度だった。感覚が鈍ったか。

    前甲板で沈む夕日を眺める。マストとシュラウドの根元から、何かが流れでたような染みが甲板にあった。なんだろう。気になる。

    1700、下船。栄町まで歩いて三崎口までバスで行く。渋滞していなくてよかった。

    バッテリーアウト

    10月11日 日曜 晴れ 南の風1メートル(剣埼灯台観測値)

    1040、三浦海岸駅からバスに乗る。バス停は長蛇の列で乗りきれない人が多数。いつもは三浦霊園でほとんどが降り、松輪海岸を過ぎると乗客は2〜3人しかいなくなるのに、最近は宮川町まで満席で驚く。

    1130、阿武隈上船。A桟橋の東端に沈んで漂流しているテンダーあり。ボートフックで引き寄せて、穴の空いている船底からロープを回して桟橋に固定する。錆び付いた正体不明のガスボンベもあり。こちらはハーバーマスターがロープで固定していた。月曜日に東部漁協が処分するとのこと。

    台風に備えて下ろしていたブームとブームキッカーを元に戻す。天気図も予報も風が吹くことを示していたが、「そよ」ぐらいしかない。どうしようか。とりあえずエンジンを回そうとしたら、「キュリュン」といったきり力尽きて回らなくなった。のあー、バッテリーが2つとも上がってしまったか。清水を補充して管理棟で充電してもダメ。交換しないとダメか。

    台風18号で波を浴びて固まったブームバンクとメインシートをブロックごと水洗いする。ギャレーでスパゲティーをゆでて鶏肉缶と鮭缶をおかずに昼食。食べたらいつものように昼寝。キャビンは、暑くもなく寒くもなく。

    1700、下船。1730のバスが30分待っても来ない。ええぃ、栄町まで歩こうか。でも、三崎東岡からギュウギュウのバスで渋滞で動かない道路を三崎口まで乗っていくことになりそうだ。どうしようか。あ、きた。遅れた理由は説明なし。時刻表に会わせて時間調整する必要がないので、飛ばす飛ばす。宮川町から菊名まで15分で到達。しかしその先は渋滞で動けず。琴音手前でこの記録を書いている。

    最後の最後で乗り上げた

    10月4日 日曜 晴れ 南の風、風力1(阿武隈独自基準)

    0930、自宅出発。1030、三浦海岸駅着。バスが出るまで少し時間がある。京急ストアで鶏モモ肉のブロックと見切り品のブドウパンを買う。1130、「阿武隈」上船。メインセイルだけセットして1200出港する。

    機帆走で三浦半島西岸を北上しつつ、江ノ島を目指す。恥ずかしながら、「阿武隈」は小網代の赤白ブイから北に行ったことがない。江ノ島を海から見たこともなければ。葉山、逗子、佐島も沖合いから見たことがない。城ヶ島や南西ブイのあたりから北を眺めたときに、2つに割れた岩のように見えるのはたぶん江ノ島、と思いながら自分の目で見たことがなかった。きょうはそれを自分の目で確かめて「スッキリ」したい。

     城ヶ島から針路330度で北上する。参考図が三浦半島西岸が秋谷海岸で分かれているので、城ヶ島から江ノ島をダイレクトで狙う航海では使いにくい。

     MMFから30分ほどで諸磯湾入り口の白灯台を右正横に見る。沖合いに出ているおかげで周りに「動いている」船はいない。海面がフラットなので、ここで鶏肉を焼いてしまおう。

    最初、コンロを甲板に出して調理しようとしたが全然加熱できず。ギャレーにコンロを戻し、甲板とギャレーを行き来しつつ塩をふっただけの鶏肉を焼く。ブロック肉だったので、中まで火が通らない。飲みかけのほうじ茶を注いでゆでる。調理開始から10分ほどで完成した。投入したほうじ茶は鶏肉の味に影響せず。

    1400、逗子マリーナのマンション群を右正横に見る。2つに割れた岩のように見えていたのは、やっぱり江ノ島だった。
    スッキリしたところで反転する。三浦半島西岸にある「顕著な陸標」を確認しながら南下する。久里浜発電所の三本煙突も見えるんだ。ほー。

     1530、三崎港港内でセイルダウン。城ヶ島大橋の西海域、航路の真ん中でウェークボードに興じるパワーボートあり。城ヶ島大橋をくぐって「みさき第2ブイ」の近くで係船索とフェンダーをセットする。あとはMMFに帰港するだけだ。

    パワーボートが東から入港してきた。ブイの外側(南側)に避けて航路を開ける。デッドスローで、パワーボートが通りすぎるのを待つ、と、ドッシンという音とともに、ゴリゴリゴリという感触が甲板から尻に伝わり、船体がグッと浮き上がったと思ったらわずかに傾いた。いかーーん、航路外の岩礁に乗り上げた。機関中立、後進微速、すぐに機関中立。デッドスローだったのが幸いした。

    「阿武隈」は停止した。船体が浮いたように感じて傾いたということはキールで立っている状態か。金属異音はしなかったのでリグとスクリューは無事だろうか。

    後進微速、異音なし。そのまま回転数をあげる。「阿武隈」が動き出した、おお、助かった、と思ったとたん、また、ゴリゴリという感触とともに船体が浮き上がった。ちょうどそのとき、すぐ脇を通りすぎていったパワーボートの引き波が阿武隈に到達した。とたんに波に翻弄された「阿武隈」は、右舷にぐぐぅーと傾斜していった。やっばいぃぃぃー。「阿武隈」は、どうにか持ちこたえて、左舷にちょっと傾いた状態で停止した。

    船内に浸水の兆しはない。キールボルトの周りは亀裂も漏水もボルトの緩みもない。速度がほとんど出ていなかったのが幸いした。

     さっきは後進して引っ掛かったので、今度は前進してみる。ダメージを与えないように微速前進。ごりっ、という感触とともに「阿武隈」が動いた。取りかじ一杯で「阿武隈」が回頭する。舵中央でそのまま前進微速。そろそろと「阿武隈」が進む。よかったー。離礁できた。キールボルトからの漏水はなし。なんとか大丈夫か。

     1610、MMF帰港。解装して来週接近する台風18号に備えて荒天準備をする。ブームを下ろしてメインシートで固定する。ブームキッカーは、ブームバンクで固定した。

    1710、下船。SnowLightの船長に三崎口まで送っていただく。ありがとうございました。京急の右窓に十六夜の月を眺めながら横浜に帰る。

    中秋の海を帆走する。

    9月27日 日曜 晴れのち曇り 北北東の風 風力4(阿武隈独自基準)

    1030、MMF到着。テレビに出演していたハーバーマスターを冷やかそうと思ったら休みとのこと。バーバリアンが、新しいマストを作っていた。これまで蓄積した戦訓を反映して、ハリヤードを引きやすい場所に穴を開けているので、以前のマストより使いやすくなるとのこと。自作できるメンバーの強みだ。

     1030、「阿武隈」上船。のぉぉぉ、ケイフンでいっぱいだ。メインセイルをセットし、ヘッドセールにジブを選んで、1100、出港する。風は北北東でMMF前の海域はフラット。すぐさまセイルをあげて帆走を始める。クォーターリーで南下と西進を繰り返す。1か月ぶりの帆走だ。右肩に違和感はない。風予報で風が強まると思い、カッパを着たが、空は晴れて追い風の甲板は風も弱く、暑くて汗をたっぷりと流す。

    昼時になって空腹を覚える。海面はフラットだし、ほかに船もいないことだし、船で自炊するか。城ヶ島灯台の南方沖でヒーブツーして「阿武隈」を流しながら、ギャレーでカレーを作る。食べたら後片付けしてしばし昼寝。1300、復航。

    戻りはクローズホールドで北上と東進を繰り返す。風が募って、カッパを着ていても涼しい。雲も出てきて日がかげる。1時間ぐらいで戻れると思ったら、タックタックで時間がすぎる。1500にはMMFを出立しなければならなかったので焦る。

    1510、ようやく帰港。慌ただしく船を片付け、1530、下船。栄町からバスに乗って三崎口に向かった。