阿武隈 twitter版

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    船に泊まって寝て帰る

    11月28日 月曜 晴れ 
    夏季休暇で船に泊まる。カセットガスと食材を購入して1720「阿武隈」上船。港はサーチライトも消して暗い。マストにロープがだらりと絡めてある。スピンハリヤードが切れたようだ。だれかが処置してくれたのだろうか。外そうとしたが、マスト上部でシュラウドに絡まっているらしく外れない。翌朝明るくなってから作業を行うことにする。
    船室に入って、先日購入した二口のカセットガスコンロをギャレーに取り付ける。針金を使ってジンバルからコンロを"ぶら下げる"ように固定するが、いまひとつ心許ない。あくまで仮処置とする。
    仮止めしたコンロでおでんを温めて、ホットウイスキーと一緒に夕食にする。ガスストーブもつけて船内は暖かい。ウイスキーで程良い気持ちになって20時ぐらいにクォーターバースで寝てしまった。
    目が覚めたら24時でこれがもう眠れない。本を読んだり目を閉じたりの繰り返しで朝の6時頃まで覚えていたが、次に目が覚めたら10時になっていた。前の日の予報では、昼過ぎから雨が降るといっていたので、デッキにでてシュラウドに絡まっていたスピンハリヤードを回収し、デッキの鶏糞を洗い流して下船した。
    うちに帰ってからMICSを確認したら、雨はその後も降らず、いい風が吹いていたようだ。

    マジックアワーの海を機走する

    11月13日 日曜 晴れ 南西後東北東の風 風力1(阿武隈独自基準)

    1200、三浦海岸駅下車。弁当を買って海岸で食べる。バスに乗って宮川町にむかう。1300、MMF到着。船舶保険の申込書をハーバーマスターに渡す。1330、「阿武隈」上船。

    プロパンガスが切れてから使わなくなっていたギャレーのコンロを取り外し、スポーツ用品店で購入したカセットガス用二口コンロに変更する。航海中の調理はジンバルに設置したコンロでないとできない。しかし、プロパンの充填が面倒な上、ガスボンベも劣化して交換が必要になっていた。ならば、コンロごと交換してしまおう。サイズを測ってぴったりするサイズを選んできたが、ジンバル幅にわずかに届かず。サイズ合わせのパネルと固定用のボルトを用意すること。

    風なく、機走で出港することにする。前回航海したのは3カ月も前だ。エンジンを始動しようとイグニッションキーをひねり、警告音を聞きながら始動ボタンを押すもセルモーターが回らない。固着したかと手でプーリーを回し、モーターのブラシが汚れたかと
    ゴムハンマーで叩き、バッテリーの端子が錆びたかとブラシで磨いても症状変わらず。キーをひねり始動スイッチを押して動かなければすぐにキーを戻す。これを繰り返してるうちにようやくエンジンが始動した。

    1530、出港。機走のまま三崎港に入り、北条湾を巡って相模湾側にでる。傾いた日の光で海が黄金色に染まっていた。そのまま、伊豆半島に沈む夕日を眺めながら南下し、日没とともに反転した。空に紺色から茜色に移行するきれいな階調が並び、徐々に紺色が優勢になりながらも西の空の終わりに茜色がいつまでも残る。そんなマジックアワーの海を機走して、1730に帰港した。