阿武隈 twitter版

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    三宅島巡航(復航)

    10月14日 木曜 曇り時々雨 東〜北東の風 風力5(阿武隈独自基準)

    風予報によると14日の午後から15日の未明にかけて、強い風が吹くという。この風を利用して帰りたい。波浮を経由する計画を変更し、14日の昼過ぎに出港し、一気にMMFに戻ることにする。

    14日は0700起床。ゆっくりと出港準備にかかるが、0800には完了。のんびりすごすが、間が持たず、かといって、眠れるわけもなく、予定より早い1130に坪田漁港を出港する。出港しようと甲板に出たとたん、大粒の激しい雨が降る。

    出港後風なく、フルメインの機帆走ですすむ。が、じきに東の風が吹いてきた。ジブを揚げて帆走する。思ったほどに風は強くない。「阿武隈」はゆるゆると進む。どうしようかと思った1400、ようやく風が上がってきた。東北東の風をうけて針路20度で北上する、が、GPSは進行方向を40度と示す。黒潮に流されているようだ。しかし、夜半から風は北に回り、間切って航海することになるので、東に流されるのは、いまのところ問題ない。

    そのまま、東に流されながら北上。6ノットを超える勢いで帆走る。が、さすがに房総半島を超える勢いで流されると不安になってきた。1500、針路を北西に向け風を右舷後方から受ける。とたんに、速度は3ノット台に落ちる。じりじりと北上する。まもなく日没というのに「阿武隈」は、新島の緯度にも達していない。時間はあるからゆっくり帰ろう。風予報でいっていた快適な風はどこに吹いているのだろう。

    1730、夜間航海用に準備していたAIS対応航海ソフトを導入しておいたPCを起動する、が、エラーが出て動かない。うううう、このソフトで不具合に出くわしたのは初めてだ。機械だから、こういうときもある。

    日が暮れて風が上がってきた。5ノット台でぐんぐん進む。1800を過ぎてさらに強くなる。ウエザーヘルムがきつくなり、舵柄を引くのに大層力がいるようになっていた。これを一晩続けるのはきつい。すでに暗く、うねりも高くなっていたのでしばらく迷ったが1900、メインセイルをワンポイント縮帆する。舵が大分楽になった。

    風はどんどん北に回り、右舷開きのクオーターリーからアビーム、そして、クローズドホールドになっていた、さらに風が北に回り、そのままだったら、大島をかわせていた針路が、波浮に突っ込む角度しか維持できなくなった。2300、タックして房総半島方面に向かう。

    出港してから12時間たとうとするのに、まだ、大島の緯度にも達していない。MMFまで残り36浬。

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