Moon Light Sailing
1月30日 土曜 晴れ 南東の風 風力2
1630、自宅出発。途中、修理が終わったオートパイロットをKAZIシープラザからピックアップしてMMFに向かう。京急車内で三浦海岸駅到着時刻と剣埼経由三崎東岡行きバスの発車時刻を調べる。うぉ、わずか三分で連絡する。駅で食糧を調達しようと思ったのに。買わずに乗るか三崎口で調達して暗い道を歩くか。迷うことなく三浦海岸駅で降りる。三浦海岸を走るバスから海を見ると、満月に照らされて銀色に輝いていた。無性に海に出たくなる。
1930、「阿武隈」上船。大潮ということで、いろんな方からアドバイスをもらう。出るか出ぬか迷ったが、風がこのまま朝まで安定するのと、潮の流れが緩やかになる干潮時刻の前後1〜2時間に出港して帰港することにする。月の光で甲板が青白く光る中を艤装。米国からネット販売で安く入手したAISレシーバも取り付ける。仮設置なのでスイッチパネルではなくバッテリーから直接電源をとる。
2200、出港のため機関始動、う、バッテリーがアウト。船の照明がすべて落ちた。のあー、出港できないのか。AISレシーバの電源コードをバッテリーターミナルに接続するときに締めかたが緩かったのか。ギュッと締め直して再始動。今度はうまくいった。
2220、出港。港内のサーチライトも消えていたが、月に照らされてよく見える。干潮が近いので水路の真ん中を意識して進む。ジブとフルメインの組み合わせでセイルを揚げる。海は穏やか風も弱く帆走がままならない。南に向かって進むが船足は伸びず、安房埼灯台をなかなか越せない。ジェノアが適切かもしれないが、視界を確保するためジブを選んだ。
静寂。ほかに船はいない。月が頭上から青白い光を「阿武隈」に投げかける。不意に爆音が響いて一条に飛行機雲が空を貫く。その飛行機雲は上空の風に流されて月を跨いで東の空に消えていった。
2400、安房埼灯台を越えてようやく城ヶ島の南に出た。だが、そろそろ帰らないと。ちょうど磁方位60度に見える剣埼灯台を目指して戻る。MMF入口灯標が磁方位20度にきたポイントで転針。灯標を目指す。
帆走したままジブを降ろし、機関をかけようとしたら、またバッテリーアウト。機関がかからないっ。それどころか航海灯まで全部消えてしまった。と、そのとき、MMF入り口付近を東に進む緑色舷灯と高い位置にある白色灯を確認した。「阿武隈」以外にセイリングクルーザーが遊弋しているのに驚いたが、こちらの航海灯がいきなり消えてしまったので、むこうもびっくりしているんじゃないだろうか。こんな深夜に出くわしたとたん、航海灯を消して針路を変えたら挙動不審船以外の何者でもない。おりしも、三浦半島西岸の港では船外機の大量盗難があったばかりだ。まずいー。
まずは、バッテリーターミナルを増締めして航海灯を回復させる。ついで機関を再始動、あ、また落ちた。くっそー。今度はメインスイッチの端子ボルトを締め直す。おっと、けっこう緩んでいた。今度は航海灯を点けず、機関再始動を優先する。どりゃ、動いたー。
航海灯を点灯し、メインセイルを降ろし、係船索とフェンダーをセットして2510、無事帰港。深夜にもかかわらず起きていた「PrincessBay II」船長と「Adelita」船長に補助していただく。ありがとうございました。
セイルを固縛し、カップラーメンを食べて、2600、消灯。
6 件のコメント:
夜の航海、素敵ですね。
機会がありましたら是非同乗させてください。
いいですね。
セールから見え隠れしている,月が幻想的です。
このときの様子はtwitterでリアルタイムで
ワッチ(笑)していました。
ムーンライトセーリング。
いいですよね?
もっと暖かくなったら皆さんと
オリビアでムーンライト出ませんか?
Taku056さん、こんにちは。
「阿武隈」IIbです。
ぜひ。月夜のセイリングは言葉や画像で紹介しきれません(手持ちの機材がプアなせいもありますが)。
ぜひ、Taku056さんが使われているハイエンド機材できれいな月夜の海を撮っていただきたいですね。
いつでもご連絡くださいー。
Kahさん、コメントありがとうございます。IIbです。
本当はもっと明るい海だったのですが、手持ちの機材ではまったく写らず(Xacti CA9)、苦肉の策で月明かりを演出してみました。
月夜の美しさは、目で見ないと分かりません。今度よかったらご一緒しましょう。
セニョールさん、コメントありがとうございます。IIbです。
いや、せっかくですからそれぞれの船で月夜の海でミートしましょう。
今回、偶然洋上でほかの船と出会いましたが、なかなか幻想的でいい風情でしたよ。
こあじろの赤白ブイか、足を伸ばして南西ブイなんかいいかもしれませんね。
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