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    1GMのサーモスタットを交換する

    6月29日 日曜 雨 南南東の風8メートル(剣埼灯台観測値)

     エンジンのサーモスタットを交換するためMMFに向かう。予報で雨が強くなると言われていたので、土曜のうちにブーツを購入しておいた。とはいえ、バイク用のレインブーツは高価なので釣具店で安いゴム長靴を買った。これはWebページで見つけたバイク便ライダーのアイデアで、実際に試すと、確かに足元は全然濡れず足首も柔らかいのでブレーキ、ギアチェンジともに問題ない。やったね、これで雨が降ってもモトラで問題ない。幹線道路に出てスピードをあげたとたんに、
    「イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタァイィィィイ!!」
     顔に当たる雨粒が凶器になった。ヘルメットにアドオンするシールドを用意するの忘れていたー(私のヘルメットはゴーグル仕様なのでシールドが付属していない)。雨が激しくなって雨粒が大きくなるにつれて顔中の痛みが増していった。

     1330、MMF到着。石堂山を越えたあたりから風も強くなり、港には雨のカーテンが白くたなびいていた。まるよし食堂で昼ごはん。全身ずぶ濡れなので外のテーブルで食べる。1400、上船。エンジンルームを開けてサーモスタットを交換する。

     サーモスタットカバーの直前に燃料管があるので一見ボルトが外せないかと思ったが、ボルトをゆるめてギリギリまで引き出すとボルトの穴からちょうど抜けるらしく、カバーがズリンと外せた。カバーを外してやや固めに差し込んである古いサーモスタットを抜き取る。サーモスタットカバーから古いガスケットを削りとり、内部に固着していた白い固まりを真鍮ブラシとカッターナイフで除去する。カバーの内部には海水が流れる管も成形されているので、その内部も詰まっていないかチェックした。


    サーモスタットカバーの前に燃料管があってボルトをふさいでいる



    でも、幸いなことにボルトをめいいっぱい引き出すと……



    ズリンとカバーが外れてくれる

     カバーの清掃を終えたら、新しいサーモスタットを組み込んでガスケットと共にカバーをはめる。カバーには上下の向きがあるので間違えないこと。管の太いほうが上流になる。下流側には水の流れを示す矢印がモールドされている。


    左が古いサーモスタット、右が新しいサーモスタット



    カバーの内部に白い固形物が付着していた



     組み上がったら、エンジンを始動してスクリューを回しながら高速運転を15分ほど続ける。海水の温度が上がる6月にほとんど出港していなかったので、スクリュープロペラの汚れが気になっていたが、スクリューの作る水の流れは向かいの桟橋まで届いていた。高速運転を続けたのちに回転数を半速まで落とす。前はこのときに警報がなっていた。今度はどうか。回転数を落としてほどなく警報がなった。サーモスタットを交換しても改善されなかった。回転数をあげて運転を続けても止まらない。エンジンを止めて冷やし、再度始動しても状況は同じだった。


    古いサーモスタットを熱湯につけたらゆっくりと弁が開いた

     サーモスタットを交換しても症状が改善されなかった船の例が、Webでいくつか報告されている。その場合、応急処置としてサーモスタットを取り外しているケースがあった。サーモスタットは、ある程度温かい海水だけがシリンダーブロックに設けられた水路に流れるようにするパーツなので、これがないと低温の海水が高温の金属に触れることになる。寒冷地でなければ大丈夫というリポートもあるが、恒久的な処置としないほうがよさそうに思える。

     こういうケースの恒久的な解決策としては、(1)冷却水取り込み口のサイズをアップする。(2)シリンダーブロックにある冷却水流路の詰まりを除去する、というのが報告されていた。時間があるときにシリンダーブロックの流路をチェックすること(この作業では“唐草日記(航海記録)”と”満天☆の海-2”、そして“propman's diary”のリポートを特に参考にさせていただきました。とても助かりました。ありがとうございます)。

     きょうは雨降りなので明るいうちに帰る。夜になるとメガネについた水滴が対向車のヘッドライトを乱反射して視界をふさいでしまう。1630、下船。 自宅から持ってきた巡航被服セット(Tシャツと化繊のアンダー上下、そして半そで半ズボン上下のそれぞれ3セットと、船内作業服)をキャビンにデポ。これで、会社から直接船に来ても巡航に出られる。幸い雨が上がっていたが横浜の金沢八景あたりからまたひどくなってきた。雨のなかを走るうちに、信号待ちでエンストしたり、リアブレーキのペダルが踏んだまま戻らなくなったりと、モトラの調子が悪くなってきた。晴れたときにリアブレーキのチェック。やっぱり、雨の日のモトラは大変だなー。

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