阿武隈 twitter版

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    船で朝を迎える

    2月17日 日曜 晴れ 北東の風 風力5のち1(阿武隈独自基準)

     目を覚ますともう明るかった。寒くて眠れないかと思っていたが熟睡できたようだ。身に着けていたのは化繊の半そでアンダー上下に化繊の長袖アンダー、その上にフリースの上下、さらに上に毛糸のセーター。「ユニクロ君」の私には珍しく、セーターは北欧製の“上物”を使っている。太い毛糸でぎっしりと編んであって丈夫な逸品だ。 寝具は春秋用の封筒型寝袋に毛布を1枚。これで、2月の夜はなんとかすごせるようだ。

     0730、起床。ロールパンと紅茶で朝食。きのうの夜に作った「鶏モモブロックとスライスたまねぎの塩コショウ煮」の煮汁が残っていて、いい匂いをさせている。ご飯パックを放り込んで雑炊にしてみた。おいしい。半分食べて半分は昼に。

     0830、出港。ヘッドセールにジブ、メインセールにワンポイントのリーフを入れる。クォーターリーで南へ向かう。本船航路を越えてできるだけ南下するつもりだ。1000、風が弱まってきた。船を風に立てて、ジブで帆走しながらメインセールのリーフを解除する。このとき、ブームがうねりで跳ね上がった拍子にブームキッカーが外れてしまった。

     ブームキッカーはメタルの棒をバネの代わりにしてブームを支える艤装品で、セールアップ時にはブームバングとメインシートをフリーにすることで、ブームキッカーがブームを水平よりやや上向きになるように支え、帆走中はメインシートとブームバングにテンションをかけてブームキッカーをしならせることで、ブームを水平よりやや下向きになるように引き下げる。ブームキッカーとブームの接合部は固定されておらず、ブームをおもいっきり上げるとブームキッカーが外れるようになっている。

     リーフ作業中にブームキッカーが外れるケースは以前も経験しているが、そのときは原因が分からなかった。今回、ブーム周りを調べてみると、メインシートがブロックのカムクリートから外れて伸びきっているのに気がついた。このおかげでブームの挙動範囲が増え、うねりに船が乗って揺れたときにブームが必要以上に跳ね上がって、ブームキッカーが外れたようだ。これを回避するには、「ブームが水平やや上向き」になるところでメインシートを固定する必要がある。あとで、メインシートにこの位置をマーキングしておくこと。


    予報では強い西風が卓越すると思われていた。富士山が西の風に乗せて雲を吐き出していたが、三崎港周辺は北東の風だった。西の風と北東の風がいれかわるはざまになって風が落ちたのだろうか

     1100、ヒーブツーしつつ昼食をとる。体を楽にしてのんびりしたいところだったが、うねりがあって船が落ち着かない。1130、帆走再開、帰路につく。クローズホールドなのに風が弱くてセールに捉えられない。1200、ジブを下ろして機関始動。機帆走で北上する。1400、帰港。ひと休みしてから解装。1530、終了。PSPで音楽を聴きながら紅茶で一服する。1630、下船。清水タンクが空になった。ストックの紅茶が空になった。それぞれ、次回に補充すること。

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