冬眠するマリーナ
所用でハンブルクに1週間滞在した。いつもの海外滞在と同じく、宿舎とハノーバーにある会場の往復で1日が終わって、その土地のことは何も知らないまま滞在期間が終わった。
帰国する日の朝、7時から8時までの1時間だけ自由に使えることになった。今回こそは港を見に行きたかった(週末になるとハンブルクの地下鉄は24時間動いている)のに、用事がギリギリまで終わらず、結局、前回同様、外アルスター湖にある帆走クラブのポンツーンを見に行くことになった。
ハンブルクに留学したことがある「YeeHAW!」のメンバーに「湖が凍るんだ」と聞いていたが、暖冬だった前回は氷どころか雪さえなかった。しかし、往路の飛行機でハンブルクに住む日本人に聞いたところ、今度の冬は13年ぶりに凍結して市民が氷上で遊んだという。さらに、滞在中の北ドイツは悪天候が続き、帰国前日の夜から吹雪になった。
その吹雪がやんだ早朝。ホテルを出て外アルスター湖を目指す。ほどなく全面が凍結した外アルスター湖に到着した。ディンギーは雪に埋まり、前回きたときに桟橋へ係留していたディセーラーはどこかに陸揚げされたらしく見当たらない。
辺りは静寂。白く広がる凍結した氷面に射し始めた太陽でできた影が長く伸びる。時間が経つとともに長かった影は短くなり、昇る太陽に照らされて氷面が淡く染まった。染まった氷面が白く輝き始めるころ、宿に引き返した。
早朝に離陸する便はキャンセルが相次いたが、オーストリア航空は予定通り出立し、ウィーンを経由して日曜の朝、日本についた。

